2016年9月27日火曜日

国際自然保護連合・世界自然保護会議(IUCN WCC 2016)

科学応用マネージャーのYです。

9月1日から5日まで、ハワイで開催された国際自然保護連合の総会、World Conservation Congress(WCC)に参加してきました。4年に一回開催される、自然保護に関する世界最大のイベントです。私は今回が3回目ですが、参加者が9000人を超えたといわれ、今までで最大規模でした。

今回のWCC参加の目的は大きく三つ。まず、自然資本の動きの把握です。自然資本に関する世界的な動きは、2012年の前回のWCCの後に開催されたRio+20で活性化されたため、WCCで自然
資本が扱われるには今回が初めてです。自然資本コアリションが、自然資本プロトコルのハワイ・ローンチ(発表イベント)を開催した他、その意義や役割について議論するワークショップや、実践的な使い方のトレーニングをするコンサベーション・キャンパスを開催していました。

二つ目は、SATOYAMAイニシアティブの推進です。SATOYAMAのアプローチは、生物多様性の保全と持続可能な利用のための取り組みとも、持続可能な開発のための自然資本の別の形の管理とも言えます。ワークショップと、コンサベーション・キャンパスの
セッションがありました。後者はCIジャパン主催だったので、ここで少し詳しくお伝えします。

コンサベーション・キャンパスとは、新しいスキルを身に着けるためのトレーニングのこと。私たちは、人が住み、生産活動に使っている景観(里山景観 *日本の里山のような特定なものではなく、農林水産業に使われる生産景観+生物多様性=里山景観、とご理解ください)におけるレジリエンス指標について9月5日に丸一日のトレーニングセッションを持ちました。内容は、実際のコミュニティーで行うパートを除けば、タイやマダガスカルで実施しているものと同じです。今回もGEF-Satoyamaプロジェクトの一環として開催しました。研究者や国際機関からの参加が多く、午前中は、トレーニングというより、レジリエンス指標を改善するためのワークショップのような側面もありました。非常に貴重な時間だったと思います。午後になると、参加者が減ってしまいましたが、それぞれが関係する里山景観の保全と持続可能な利用を実現するためにレジリエンス指標を実際にどう役立てられるのか、熱心な議論が行われました。

三つ目の目的は、世界のCIのスタッフとのネットワーキングです。開催地のハワイをはじめ、世界中のプログラムから60名を超えるスタッフが集まったので、ネットワークの場としては最適でした。また、IUCNの下に6つある委員会(Commission)の2つの議長に選出されました。SATOYAMAイニシアティブも深く関係する生態系管理委員会(Commission on Ecosystem Management:CEM)の議長にCIコロンビアのアンヘラ・アンドラーデ、先住民族やジェンダーの課題にも取り組む環境経済社会政策委員会(Commission on Environmental, Economic & Social Policy:CEESP)の議長にCI本部のクリステン・ウォーカー・ペイネミラです。CIジャパンとしても力を入れている分野であり、これからの4年間が楽しみです。

経団連自然保護協議会の二宮会長とCIのCEOペーター・セリグマンとの会談に通訳として同席したり、自然資本コアリション・エクゼクティブ・ディレクターのマーク・ゴーフ氏と日本でのシンポジウムの打ち合わせをしたり、体外的な活動も多く、充実した5日間でした。

ところで、ワイキキという世界的な観光地に行きながら、ビーチに行ったのは帰国する日の夜明け前の30分だけ。こんな時間にも、たくさんのサーファーがいるんですねー!

2016年8月8日月曜日

GEF-Satoyamaプロジェクト レジリエンス指標トレーニング in タイ

みなさま、こんにちは。
広報の磯部です。

CIジャパンは、昨年9月より、人が生活し利用している環境で、生物多様性と生態系サービスの保全を通じて自然と共生する社会構築を目指す、「GEF-Satoyamaプロジェクト」を実施しており、3地域10ヶ国、10件のプロジェクトを支援しています。
自然環境やコミュニティーの能力開発は客観的な評価が難しいのですが、有効な方法のひとつとして、「レジリエンス指標(Indicators of Resilience)」を測定に使っています。

GEF-Satoyamaプロジェクトでは、インド-ビルマ、マダガスカルおよびインド洋諸島、熱帯アンデスの各3つの生物多様性ホットスポットでプロジェクトを支援して、具体的な事例を積み上げていくことがひとつの柱になっています。7月25日から27日の3日間、タイのチェンマイにおいて、インドビルマホットスポットのパートナーを対象に、「レジリエンス指標(Indicators of Resilience)」に関するトレーニングを開催しました。本トレーニングは、GEF-Satoyamaプロジェクトが取り組む能力構築の一環です。トレーニングには、タイ、インド、ベトナム、カンボジア、フィリピン、ミャンマーから合計27名が参加しました。


■1日目
IGES(地球環境戦略研究機関)の松本郁子氏とUNU-IAS(国連大学サステナビリティ高等研究所)のウィリアム・ダンバー氏をトレーナーに迎え、3日間をかけて参加者たちの能力向上をサポートしていきます。


IGESの松本さんとUNUのダンバー氏

参加者たちの今回の目標を書き出す

ワークショップの様子

まずはアイスブレイキング

初日は、参加者たちの自己紹介、そして、レジリエンス指標とは何なのか?どう使うのか?など、実際にいくつかの指標を参考に取り上げ、現地コミュニティにおいて、レジリエンス指標ワークショップを開催するためのレッスンが行われました。


レジリエンス指標のツールキット
ツールキットの中身

レジリエンス指標(Indicators of Resilience)とは、環境や社会情勢の変化に対し、コミュニティーが柔軟に対応できるために必要な次の20の項目からなっています。

1) ランドスケープおよびシースケープの多様性
2) 生態系保護
3) ランドスケープおよびシースケープでの生態学的関係
4) ランドスケープおよびシースケープの回復力
5) 地産食品の多様性
6) 作物および家畜の多様性
7) 共有資源の管理
8) 生産、保全活動のイノベーション
9) 生物多様性に関する伝統的知識
10) 生物多様性に関する知識の記録
11) 女性が持つ知識
12) 自然資源に関する権利
13) コミュニティによるランドスケープおよびシースケープのガバナンス
14) ランドスケープおよびシースケープにおける社会的協力
15) 社会的平等性
16) 社会資本
17) 環境条件と健康
18) 収入源の多様性
19) 生物多様性に基づく生計手段
20) 生産活動および生産場所の選択の可能性



■2日目
2日目は、先住民族カレン族のコミュニティを訪れ、1日目に学んだレジリエンス指標を使った評価を実際に行いました。カレン族が住んでいる村は、チェンマイから北部ミャンマー方面へさらに車で約2時間半をかけていったところにありました。

カレン族の村

事前にワークショップの進め方の講習を受けた地元のスタッフが、住民の代表者との議論をカレン語でファシリテートし、参加者は議論について通訳と解説を受けながら傍聴するという形式で、レジリエンス指標を使った評価のワークショップがどのように進められるかを身に付けるものです。

GEF-Satoyamaプロジェクトのパートナーである現地NGOのIMPECTの皆さんがカレン族とのセッションをコーディネートしてくれました。
カレン族の中には複数のコミュニティがあり、それぞれ違った土地利用をして生活しています。今回は、IMPECTがすでに保全プロジェクトを実施している、マエタエキー村、マエウンパイ村、マエヨッド村が、グループセッションに参加してくれました。



私たちが到着すると、カレン族の長老たちが歓迎の儀式を執り行って下さいました。私たちに幸福が訪れるように、といった意味のおまじないを唱えながら、手首に綿の紐を巻き、肩へも紐の輪を乗せてくれます。そして、終わりに部族のお酒を全員で順番に頂きました。

ワークショップでは、最初に、土地利用状況やコミュニティーにある様々な資源を、地図を描きながら把握するマッピング作業をします。

マッピング
 

そして、コミュニティの多様性やレジリエンス指標について意見を出し合いながら、各項目についてスコア化し、レジリエンスについての共通理解を深めていきます。スコアをつけるのは、あくまでも活発な意見を進め、強いところ、弱いところをグループで同じ認識で議論するための手段です。

そして最後には、コミュニティの土地利用をさらに持続可能なものにし、生産性を高めるための具体的なアクションプランが作成されました。



グループセッションには、カレン族の長老、若者、また女性も参加して、自由に意見を述べ合いました。


議論の結果はこのように記録されていきました

 
そして夜は、カルチュアルナイト!!集落の教会に集まり、民族の歌や踊りを披露してくれました。また、こちらの参加者も全員が自らの国を代表するものとして、歌や踊りを披露することになり、何も準備していかなったにもかかわらず、みなさん頑張りました。
(尚、日本チームは、坂本九さんの「上を向いて歩こう」を歌いました。笑)
IMPECTが司会進行


子供たちの踊り
カレン族の子供たち。ステージを真剣に(不思議そうに?)見つめています。

■3日目
カレン族の村に1泊した私たちは、早朝から散歩に出て、村で作っている様々な果物やワインセラーなどを見せてもらいました。

カレン族の管理している水田
カレン族には、年上を敬い、自然を敬い、文化を大切にするというスピリットがあります。丁寧に手入れされた水田、森林内で育つフォレストコーヒー、自然を汚すことのない栽培方法で作られた様々な果物やワインなど、自然を上手に利用し、自分たち用の食糧と少しの収入で成り立つ持続可能な生活モデルが、そこにあるように思いました。

カレン族のコミュニティ

フォレストコーヒー

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朝食後、私たちはチェンマイにもどり、IMPECTの事務所で最後のセッションを行いました。最終日のトレーニングは、レジリエンス指標評価後のリポーティングについてです。ドナーやパートナーへどのように報告するのが効果的なのか?また、指標の評価をどのように、プロジェクトのワークプランに組み込んでいくか?など、グループディスカッションが行われ、最後に各自のアクションプランを発表して、すべてのトレーニングプログラムは終了しました。



今回のトレーニングを通じて、参加者たちはレジリエンス指標に関して理解を深め、また、ファシリテーターとしてのスキルを向上しました。参加者からは総じて「持続可能な土地利用について大変勉強になった」「ぜひ自分たちのプロジェクトでもレジリエンス指標評価のセッションを進めたい」など、とても好評を頂き、私たちにとっても、今後3か所(ハワイのIUCN総会、マダガスカル・インド洋諸島ホットスポット、熱帯アンデスホットスポット)で同様に行われるトレーニングへの自信につながりました。


参加者の皆で記念撮影!



参加者の皆様、トレーナーの皆様、本当におつかれさまでした!


CIジャパン 磯部


2016年7月13日水曜日

スターバックス コーヒー ジャパン 環境ワークショップレポート第3回目「生物多様性」



日比のプレゼンテーション
7月7日(木)、スターバックス コーヒー ジャパン本社にて、第3回目の環境ワークショップを開催しました。


スターバックスには、もともと従業員同士が学び合う内部勉強会の文化があり、本ワークショップは、その機会を利用したものです。毎回決めた環境テーマに関して、CIジャパンから発表させて頂き、スタッフの方々に、ワークショップで学んだことを店頭での接客に活かしてもらうための取り組みです。第3回目の今回のテーマは、「生物多様性」です。


ワークショップでは、まず最初に、本企画を取りまとめている新宿ルミネエスト店の鷲見さんと新宿マルイ本館2階店店長の増井さんより、全体の流れについて説明があり、その後コーヒーのテイスティングを通して、コーヒーを飲む場所や一緒に飲む人が変わることによって変化する「味わいの多様性」を感じる、という身近なことからセミナーが始まりました。


CIジャパンの発表したプレゼンテーションは以下大きく分けて8つです。


1.生物多様性とは


生物多様性は3つの多様性によって成り立っています。生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性です。しかし、これらが多ければ多いほどいいというわけではありません。


生物多様性とは?



2.4つの生態系サービス


自然の恵みを4つにわけたものが、基盤サービス(生態系サービス、水や栄養の循環)、 配給サービス(水や食料、そしてコーヒーもここに含まれます)、調整サービス(森林、空気や水の浄化環境コントロールするもの)、文化的サービス(癒しや楽しみなどを与えるもの)になります。これらの生態系サービスがベースとなっており、ひとつひとつが成り立たないとどれも機能されません。

4つの生態系サービス
生態系サービスがもたらす恩恵


3.生物多様性は現在生命史上最速で失われている。


約20分に1種の生物種が絶滅しています。たった今1つの種がこの世から姿を消そうとしています。通常、自然界で起こる1000倍のスピードで絶滅が起こっているのです。この真実に対して、皆さん驚きを隠せない様子でした。



4.6回目の大絶滅期


私たちは今、地球が誕生してから6回目の大絶滅期の真っ最中です。5回目はあの恐竜が絶滅した時期であり、現在はそのときより早いスピードで起こっています。そして、5回目までの絶滅は気候変動など自然現象が絶滅原因でしたが、今回の大絶滅は少なからず私たち人間が起こしています。



5.生物多様性の負の循環と森林の減少率の関係


人口増加やグローバリゼーション、非持続的な経済活動によって、農地・都市開発や過剰摂取、外来種が増加し、残すべき自然が減少しています。スターバックスにとって命である、コーヒー栽培をしている地区も森林の減少している地区にあることが多くあります。そして、驚くことに、メキシコ、コロンビア、パナマなど全てのコーヒー産地がホットスポットにあります。

生物多様性喪失の負の循環



6.コーヒー産地の生き物たち


生き物の写真とともに、メキシコ南西部(ジャガー、ピューマ、オセロット)、コロンビア(メガネグマ、エメラルドオオハシ、ホエザル、ナマケモノ)、パナマ(クロガシラオグロムシクイ、アカカンムリオウム)など、それぞれの地区で生息している動物を紹介しました。



7.スターバックスとCIのパートナーシップ


1998年、農園支援から始まり、日陰栽培コーヒー、CAFEプラクティス、店頭キャンペーンなど多くのことを一緒に行ってきています。今日では人々が豊かになる→コーヒーを飲む人が増える→供給地不足→他の供給地を探す→農地への転換の出来ていない森林をコーヒー栽培地にしてしまうということを避けるために、全部を農園とせずに、森林を残していこうとする傾向が強くなってきました。普段スターバックスの店舗で働いているだけでは見えない一面にみなさん気付いたように感じました。



8.持続可能な開発目標(SDGs)

これは、2015年の国連持続可能な開発サミットにて定められたアジェンダですが、一見コーヒーとは関係がなさそうですが、実は間接的に関わっているところは多くあります。CAFEプラクティスをやることでこれらの貢献にもつながります。



最後に参加者の方から出た質問です。



Q1.普段の日常生活でホットスポットのためにできることはありますか?

A.まずは思いをはせることや、知ることが大事です。普段使っているものがどのようなプロセスでつかわれているのか、原料は何なのか、知ることです。消費者側の意識が生産側の意識に影響を与える事ができます。CIのホームページにもグリーンに生きるための11の簡単な方法を紹介しておりますのでそちらも御覧ください。



このセミナーを通して、生物多様性についてはもちろん、自分たちにできることは何かを考える機会になったと思います。そして、スターバックスの社員の皆さんが考えたことは各店舗のパートナーに伝わり、たくさんの人が生物多様性について触れる事ができたと思います。参加者の皆様ありがとうございました!



CIジャパン インターン
東海林 優衣







2016年6月30日木曜日

森から大都市へ 川がつなぐ物語


 ※本ブログ記事は6月15日に投稿されたCI本部ブログの記事を和訳したものです。

インドネシアの首都ジャカルタから車で2時間。渋滞とスモッグはどこへやら。ここグヌングデ・パングランゴ国立公園は、ジャカルタとはまるで別世界です。 しかしこの国立公園の森は、都市と切っても切り離せない関係にあります。なぜならジャワ島最大級の水源地であり、ここから流れ出る60以上の川が、ジャカ ルタをはじめとした地域に水を届けているからです。

国立公園の周りに住む人にとって、国立公園の森からの流れ出る川は、毎日の生活の一部です。飲み水を始めとして、体を清めるため、釣りをするため、そして緑輝く水田のためにこれらの川の水は欠かせません。

© Jessica Scranton
© Jessica Scranton




しかし、国立公園から流れ出た川がジャカルタに届く頃には、川の水は有毒化学薬品や大量のゴミで汚染され、もはや安全に使用できる水ではなくなっていま す。汚染された水を使うことで、都市の河川敷に住む貧しい家族は、病気、感染症、慢性的な健康状態悪化という悪循環に陥ります。

先日、CIから写真の依頼を受けた私は、ジャワ島へ飛び、川の上流に位置するグヌングデ・パングランゴ国立公園のコミュニティーと水との密接で複雑な関係、そして下流への旅を記録してきました。

全ての始まりは森

CIはグヌングデ・パングランゴ国立公園で1998年から取り組みを行っています。まず取り組んだのは、ボドゴール自然保護教育センターでの環境保 全教育でした。当時、国立公園とその緩衝地帯において、地元の人や企業に対する使用を規制する法律はほとんどありませんでした。また、辛うじて存在していた法律も、1998年の経済危機の余波を受け、しばしば破られていました。
違法な農地開拓と木材伐採による森林の消失は、土壌流出、地滑り、そして地下水面の低下を引き起こしました。国立公園の周辺に、森林再生を必要とする荒廃 地が1万ヘクタールにも拡がり、水へのアクセスがますます難しくなり、そしてジャワ島が誇る深い熱帯雨林と美しい野生動物が失われていきました。そしてつ いに2003年、州の林業省がグヌングデ・パングランゴ国立公園のエリアを拡大することを決めました。
© Jessica Scranton



2008年、CIは、地元の団体や国立公園局と協力し、「グリーンウォールプロジェクト」を開始しました。この森林再生プロジェクトの目標は水源地の水 を守りつつ、国立公園の周りの破壊された森林を再生することです。プロジェクトは、土壌の流出を防ぎ、二酸化炭素吸収を通じて気候変動を緩和し、そして地 元コミュニティに便益を届けるため、120,000以上の自生種の木の苗を植えてきました。

© Jessica Scranton







少しづつ、森はよみがえり、新しい木の命は地下水面の安定に貢献しています。地元の人が水源地の清潔な水に直接アクセスできるよう、パイプを設置するという取り組みも始っています。


© Jessica Scranton



パイプが設置される前、地元の人々は、清潔な水を得るため、急な谷を下り、川で水を汲み、そして重い水を運びながら谷を上がっていかなくてはなりませんでした。谷の上部に暮らす人々にとっては、毎日5~6時間の重労働でした。今は、細くて白いパイプが水を何キロも離れた水源地から村の給水所にある集水タンクまで運んでくれます。その水でお米を炊いたり、野菜を洗ったり、シャワーを浴びたり、お祈りのためのお清めに使用したり、そして水田を満たすためにも使われています。パイプのおかげで地元の人は健康状態が良くなり、水を汲みに行く代わりに新しいビジネスを始める時間と自由を得ました。

© Jessica Scranton
© Jessica Scranton

















下流での物語
© Jessica Scranton

国立公園から出て、わずか2キロ弱。上流ではきれいだった川が、私の目の前で変わっていきました。ゴミ収集が整っていないことや使い捨てのプラスチックの使用が増えたことにより、ゴミは、ただ川に直接に捨てられています。
© Jessica Scranton
 
目に見えるゴミだけではありません。山から流れ出た水は、まず、水田で化学肥料や農薬で汚染されます。その後、その水は、飲料水に使われたり、洗濯やティラピア養殖といった地元ビジネスで使われ、飼料や抗生物質などでさらに汚染された後、川に戻され、下流に流されていくのです。


幸いなことにインドネシアでは環境問題に対する意識が高まってきています。これまでに、プラスチック使用量削減、ゴミ処理改善、水源地管理改善、上流域のコミュニティの支援などの活動がはじまっています。また、CIは、下流に流れていく水が汚染されない農業手法の推進のため、上流域のコミュニティーと地元農業機関を結びつけることもしています。
© Jessica Scranton




インドネシアの都市住民にとって、ボトル詰めの飲料水は、生活に必須です。インドネシア政府の許可を受け、国立公園の水源で取水し、ジャカルタ、ボゴール、スカブミといった都市に販売している企業が複数社あります。これらの企業は、ビジネスを成り立たせている森の保全に貢献しなければなりません。








© Jessica Scranton

CIは、水を使い続けるためには、森林の再生と残された森の保全が重要であることを、地元のリーダーから子供たちまで、全ての人に伝える取り組みに力を入れています。車に環境教育の道具を積んで学校を訪問する「移動式教育ユニット」で、これまでに、3州に住む50,000人以上の生徒に環境教育を実施しました。

直面する問題は大きく、簡単に解決できるものではありません。しかし、安心して水を使い続けるには森林を守ることが必須であるということに対して、人々は、少しずつ気付き始めています。

© Jessica Scranton

グヌングデ・パングランゴ国立公園近くで撮影中のジェシカ・スクラントン
















 by ジェシカ スクラントン(フリーランス写真家)
翻訳協力:東史華

2016年4月22日金曜日

Tropical Andes Site Visit: More than 4000 Meters above Sea Level

After the Call for proposals for the Tropical Andes Biodiversity Hotspot was brought to a close, 39 applications were received. After an intense and rigorous analysis and discussion, seven proposals were shortlisted for site visits. The site visits has the objective of clarifying aspects that may have arisen during the analysis of the written submission and to better appreciate the landscape.
I arrived in Lima on April 2, 2016 after flying for more than 20 hours over the Pacific and Atlantic Oceans and successfully visited the four sites in Peru, two sites in Colombia and one in Ecuador. While I was saddened by the earthquake Ecuador, it was quite humbling to know that it occurred in the same location I visited just a couple of days earlier. 
In general the Andes are mountainous with beautiful landscapes. Most of the travel by road occurred around narrow winding roads in mountainous terrain.
 
 
Photo showing the typical landscape in the Tropical Andes, Quito Ecuador (© Devon Dublin)
 

While it was scary at times, the drivers were certainly very skilled and experienced. In addition, I got glimpses of many mammals, butterflies, insects, fishes and birds. One that impressed me was a vulture that happily spread his wings when I decided to take his photo.

 
Photo of a Black Vulture (Coragyps atratus) spreading it's wings, Bucaramanga, Colombia (© Devon Dublin)

And as fate would have it, I happened to be on the same flight from Lima to Tarapoto with three colleagues from Conservation International Peru and an executive of Asociación Amazónicos por la Amazonia. Of course to mark the occasion we made a selfie.
 
 
 
Every trip has its ups and downs and I certainly had my share of bad experiences as well. It turned out that I was very preoccupied with the Zika virus and concentrated on avoiding mosquito bites but completely ignored that fact that I was coming from a low altitude to a high altitude. I ended up being sick from the high altitude with headaches, vomiting and dizziness. I did get some oxygen, drank lots of Coca tea and hydrated myself. After about 48 hours I was back on my feet again.
At the end of the trip I would say that it was a successful one returning with enough information to allow us to better select the three projects that were more closely related to the overarching objective of the GEF-Satoyama Project. 
 
Posted by:
Devon Dublin
Project Coordinator
GEF-Satoyama Project, Conservation International Japan