宮古島:仕事になっちゃう旅パート2:島を支える産業と太陽光発電


気候変動ディレクターのYです。
日本の生物多様性保全上の重要地域である宮古島。その生活を支える産業の一つが、古くから続けられるサトウキビ栽培。これは、西表でも同じでした。でも、宮古島では、サトウキビと一緒に、何か違う菜っ葉のような大きな植物がたくさん植わっているんです。これ、何ですか~?と現地の人に聞いたところ、なんと、タバコ!宮古島は、日本一のタバコ産地なんだそうです。写真は、サトウキビ畑を背景に、前にタバコ畑が拡がっている風景です。宮古島では大変良質なタバコの葉が栽培されているそうですが、近年は政府のタバコ増税のあおりを受け、農家の数も減少傾向だとか。私はタバコは吸いませんが、確かに喫煙家の方々も、最近はその値段の高さに禁煙に転じていますものね。アル・ゴアが「不都合な真実」などを始めとする環境活動に没頭したのは、愛煙家である実姉を肺癌で亡くしたことが発端と言われています。彼の実家はタバコ農家だっただけに、生活を営む上でのタバコ産業の重要性と、大切な人を亡くした思いが交錯し、かなり思い悩んだ時期があったと聞いています。


アル・ゴアを思い出し、なんだか本業である気候変動について思い出しながら、宮古島全土をドライブしていたところ、突然海沿いに巨大ソーラー実験設備と、風力発電設備が出現!その規模たるや、車で走り続けても延々と続く感じで、私は「もしかして、宮古島って、太陽光発電でほとんど電力を供給しているの!?」といてもたってもいられなくなり、石垣をのぼり、写真を撮らせて頂きました。壮観に並ぶ、ソーラーパネルと、海風を利用してブンブン回る風力発電設備。さらに車で走り続け、この設備は沖縄電力の「宮古島メガソーラー実験設備」なることが分かりました。早速ウェブサイトで調べてみると・・・ふむふむ、「経済産業省資源エネルギー庁の離島独立型系統新エネルギー導入実証事業」の一環として進められており、まだ実証段階にあるようです。ちゃんと予約しておけば、内部見学もできたことが分かりました。あぁ、リサーチ不足、失敗した!ウェブサイトを読む限りでは、宮古島の電力供給の全てを賄うにはまだまだの規模のようですが、島の環境の特性を利用しながら電力の自給率を研究する、素晴らしい取り組みのようにも思えました。立地条件などについては、正直、にわか訪問者なのでよく分かりませんが、タバコやサトウキビ畑の多い地域にあったような気がします。

滞在中、一度夜中に大雨が降りましたが、その次の日は赤土が海に流れ出し、海が濁っていました。西表では、サトウキビ畑の土地がやせ、土砂の流出が深刻でしたが、ここでも同じことが起こっているのでしょうか?衰退するタバコ産業と太陽光発電。未来に向かって、宮古島でも生活のシフトが始まっているようです。個人的な意見を言わせて頂くと、是非、宮古島にはその美しい環境を保全する形で、人々が暮らしていける島文化を作って行って頂きたいです。世界に誇る自然の豊かさが宮古島にあることを、今回の短い旅でも充分体験できました。

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