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【CIインターンレポート】生物多様性オフセットとは?シンポジウムに参加して。その2

インターンの藤田です。
その1に引き続き、早速本題であるシンポジウムに参加して、のレポートを書きたいと思います。
前回あまりにも長くなりすぎたので、感想も交えつつ講演をピックアップしてお伝えしたいと思います。
講演その1:BBOPBusiness and Biodiversity Offsets Program)の方向性と今後の課題  まずはじめにBBOP(びーぼっぷ)の、Ms. Kerry ten Kate(Director of BBPO(Forest Trend)からビデオ講演がありました。 講演では、主にBBOPの概要、そして生物多様性オフセットの概要について語られました。 生物多様性オフセットとは何か、そしてBBOPとは何かということです。 BBOP(Business and Biodiversity Offset Program)は訳するとそのままビジネスと生物多様性オフセットプログラムとなります。講演概要によると「生物多様性オフセットに関する用語の統一や知見の増加、ベストプラクティスの共有などを行う」ということです。

講演その2:BBOPスタンダードの特徴とその背景
つぎに、株式会社レスポンスアビリティ 代表取締役 足立 直樹氏(BBOPアドバイザリーグループメンバー)から講演でした。 Ms. Kerry ten Kateの講演を受けて、日本語でより詳細にわかりやすく解説されました。 例えば、オフセットは最終手段であること、オフセットできないものも存在し、経済的合理性のあることなどです。なかでも、特に印象的であったのが、BBOPスタンダードの条件を満たさない例です。

ちなみに、その条件を満たさない例というのは
①ノーネットロスを達成するように保全措置が計画されていない ②事業によって生じる残存影響とオフセットによって達成可能なゲインが定量評価されていない ③長期的に保全措置を実施するための仕組みが確立されていない ④影響をオフセットすることができない(影響そのものが重大すぎるか影響を受ける前の状態がは把握できていないため、事業によって何が失われ、どうオフセットできたか分からない) ⑤教育訓練、キャパシティビルディング、研究などへの金銭的支払いのように、現場における保全成果以外の形式でミティゲーションが行われている。 私の感想ですが、やはりスタンダードに一致しない場合、つまりできない場…

【CIインターンレポート】生物多様性オフセットとは?シンポジウムに参加して。その1

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インターンの藤田です。



先日参加させていただいた「東北大学COE環境機関コンソーシアム 生物多様性オフセット国際シンポジウム 開発と生物多様性保全の在り方を考える~生物多様性オフセット導入の改題~」をレポートしたいと思います。

*書いてみたらきっとうんざりするぐらい字だらけになってしまいましたが、よろしければお付き合いください!


★生物多様性オフセットとは何か

まず、その1ではシンポジウムのレポートに入る前に「生物多様性オフセット」とは何か、シンポジウムの内容を踏まえてレポートしたいと思います。
その2ではシンポジウムをレポートしたいと思います。

生物多様性オフセットはまだ日本では馴染みのない言葉かと思いますが(私もCIでインターンをさせていただいてはじめて知りました)、内容はまったく似ていませんが、似たような考え方に「カーボン・オフセット」というものがあります。
こちらの言葉のほうが馴染み深いのではないでしょうか?
カーボン・オフセットでは、「日常の排出削減努力をしても、でてしまうGHG(greenhouse gas)排出を他のところでその排出に当てはまる分の活動をして補おう」というものです。大変わかり易い仕組みです。

一方で、生物多様性オフセットとは何でしょうか?

カーボン・オフセットを紹介しておきながら申し訳ありませんが、これと混同しやすいので注意が必要です。

生物多様性オフセットとは、ある事業の開始において、どれだけ回避しても尚も残る生物多様性(つまり動植物の生息地、種の構成、構造、機能などです)への影響、またその地域における人間活動への影響を他の場所で補うことによってオフセットし、ノーネットロスの状態にし、出来ればネットゲイン(純利益)を得ようとするものです。

基本的にはオフセット(代償)するというところはまったく同じなのですが、カーボン・オフセットと違って、生物多様性というのはすべてが単一のものではありません。これをオフセットしなければならないのです。つまり、生物多様性とは画一的なものではなく二酸化炭素のようにミティゲーション(代償)できるものではありません。

文面で説明すると大変ややこしくなってしまいましたので、絵を使ってお届けしたいと思います。


まず、生物多様性オフセットの仕組みとして、ある開発予定地で、環境アセスメント(開発を開始する前に、その開発によって環境にどのような影…