カンボジアの森で寝る

政策・パートナーシップ マネージャーのUです。CIで働いていると、この肩書からは想像もつかない(そもそも何も想像できない、という声もありますが・・・)仕事がたまにあります。今回は、カンボジアの真ん中にある森の、その真ん中での森林の調査。middle of nowhereと呼んだ人がいましたが、否。middle of the forest we want to protect !です。

残されている自然というのは、一般的に辺鄙なところにあります。だから残ってきたわけですが、いざそこに行くとなると、結構大変です。たどり着くまでに時間がかかるので、ちょっと日帰り、という訳にはいきません。観光地ならば宿もありますが、そういう訳にもいきません。。。

「宿はないけど、ハンモックに寝れば大丈夫」と言われて、そうか、と安心できるほどのワイルドさは持ち合わせておらず、かと言って、私の不安をどことなく楽しんでいるようなCIカンボジアの同僚は、それ以上安心材料をくれそうにありません。困ったときのハイテク道具頼み、ということで検索すると、色々あるのですね!蚊帳と本体が一体になったもの、超軽量素材を使ったもの、入り口がチャック型やマジックテープ型、等々。不安はいつしか吹き飛んでいました。早速、マイ・ハンモックをネットで購入しました。

現地に行ったらアレがないコレが足りない!ということのないよう、出発前に試さなければなりません。警官に見咎められたら何と説明しよう、人類にとっての重要性を分かってもらえるだろうか、と怯えながら、近所の公園で張ってみました。

近所の公園に張ったマイ・ハンモック

ハンモックは、結構快適であることが確かめられました。ロープの結び方をまじめに習得しておく必要があることもわかりました。

そ うそう、ハンモックと聞くと、赤青白三色のネット状のハンモックを思い起こされる方もおられるかもしれません。ご存知の通り、ジャングルにはたくさんの生 き物がいます。一般的にかわいい、かっこいいと言われる哺乳類や鳥類が森に生きられるのは、彼らを支える地味な生き物たちがいるからです。
夜 中にヒョウに襲われることはなくとも、百足、蛇、蟻、怖い病気を媒介する蚊などが棲むジャングルで三色ネットのハンモックは、無防備すぎるでしょう。その 点、この蚊帳と本体の一体型ハンモックは、地面と完全に切り離され、出入り時も瞬時に密閉性を再確保でき、かなり安心感があります。


さて、現地では実際のところどうだったか?合計、6泊ハンモックで寝ました。運良く、そのいずれもが屋根の下でした。内4泊は、壁もありました!

最初の2泊は、オックスファム(国際NGO)の支援で建てられた小学校の脇の小屋。かなり冷えました。熱帯で寒いなんて!あまりの寒さに、雨合羽やフリースを含め、持ってきた服を全て着て寝ました。風通しが良すぎるのです。ハンモックの布越しに冷気が伝わってきます。定期的に姿勢を変えるのですが、その度にハンモックなのでユラユラ揺れます。
小学校敷地内の小屋内に張ったハンモック

次の2泊は、別の村にオックスファムが建てた小学校の教室です(ありがとう、オックスファム!ちなみ に、トイレは、ユニセフが建てたトイレを借りました)。背中が冷えるということを学んでいたので、背中が少し机に触れるように机を動かし、さらに手近に あったピクニックマットのようなものを机の上に敷きました。寒さはかなり軽減されました。寝返りを打っても、揺れません。子供たちが登校する前に、荷物をまとめ、机をもどしました。 
小学校の教室に張ったハンモック

カンボジア森林局の施設二階の屋外廊下での比較的快適な2泊をはさみ、最後は、別の森林局施設の敷地内東屋でした。4人チームだったので、4本の柱に仲良くぐるりとハンモックを張りました。小学校の机の上に敷いたピクニックマットを折りたたんでハンモック内部に敷き、保温性を確保。完成形に到達しました。脇を流れる川の流れの音とチームメイトのイビキを聞きながら、夜は更けていきました。

4本柱に4つハンモック(写真はまだ3つハンモック)

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