投稿

6月, 2014の投稿を表示しています

【国連気候変動会合@ボン】土地利用専門家会合:2020年の土地利用とは?

イメージ
副代表 兼 気候変動プログラムディレクターのYです。国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)ボン会合も2週目に突入しました。現地時間12日水曜日の今日は、午前中と午後をかけたほぼ一日、ダーバンプラットフォーム(ADP)の下で「土地利用」の専門家会合が開催されました。
 今年のボンで、「土地利用」は大変ホットな議題です。サイドイベントも盛りだくさんです。なぜ、「土地利用」なのでしょう?農業等を含む土地利用セクターの排出は、温室効果ガス全排出量の20%を超え、その半分以上が途上国で排出されています。地球の人口が70億人を超えて増加し続ける中、世界は食糧問題とも対峙しなければなりません。UNFCCCでの農業の交渉は、途上国にとって需要と供給のバランスを含む、大変センシティブなものとなっています。農業の会合は昨年のCOPでももめにもめたのですが、先日やっと再開され、現在は水面下での交渉が続いています。  そのような中、「土地利用」専門家会合のファシリテーターは、今日の目的は「貢献」ではなく、「野心」であると明言し、会合を開幕しました。国際機関、途上国、先進国、NGO、企業が知見を共有し、どのような行動が取れるかを自由に議論する場が提供されました。「政策」、「資金、技術移転、キャパビル」「今後に向けて」の3つのセッションに沿った発表の後、活発な議論が行われました。

 一言で「土地利用」と言うのは簡単ですが、課題はREDD+、LLULUCF、農業、キャパビル、適応、技術、資金等、多くの議題に横断的に関わります。これでもおそらく何か確実に欠けているでしょう。今日は、 計画的な土地利用による農業と森林保全の両立や、技術やキャパビルのニーズ、農業の生産性の向上や排出を抑える努力など、様々な発表に基づき、活発な議論や質疑応答がされました。多くの課題が、CIが既に途上国の現場での実践活動に取り入れていることでもあり、その重要性を改めて認識させられた一日でした。  ADPの下、このような会合が実施されたのは画期的です。次のステップとして、迅速な対応が望まれます。最終的に、ADPにこれらの課題が反映されていくことが、私たちの願う新たな枠組みの姿でもあります。

Satoyamaイニシアティブ国際パートナーシップ ヨーロッパ地域ワークショップ

イメージ
生態系政策マネージャーのNです。久しぶりの投稿です。
Satoyamaイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)のヨーロッパ地域ワークショップが、5月27日から29日にイタリア・フィレンツェで開催されました。テーマは「トラベルとダイアログ、人と生物多様性のために」(筆者訳)でした。
プレナリーで基調講演、事例紹介があり、その後、3つの小グループに分かれてディスカッションをし、議論の結果を再度プレナリーで発表し合う、という構成。私は、CBD事務局の吉中さんとともに、ひとつのグループのファシリテーションをしました。ヨーロッパでは、狭義の自然保護とSatoyama的環境の維持・保全が衝突している現実(再自然化の是非)、「生物多様性」の解釈の多様性(そこから発生する問題)、補助金は出し方次第で問題解決にも問題拡大にもなりえること、など、面白い議論が展開されました。日本の農業への鳥獣害問題とも似たところもあるなと感じました。
そんな中でツーリズムの役割ですが、体験を通じて訪問者の内面や意識の変革をもたらすことで、都市vs田舎に存在する壁(上に書いたような課題)を乗り越えることにつながる、直売所などで農村経済の活性化をもたらせる、コンサベーション・ホリデーのような仕組みで交流が生まれる、などなど。その場その場で適した形は違うのはもちろんですが、いろんな例を知ることで、思考の幅を広げていくことが大事だと感じました。
参加者との議論の中で痛感したのは、IPSIのようなフォーラムでの議論や、学術的研究が生み出す知識が、現場に戻って役に立つ情報になかなかなっていない現実です。世界中、どこでもそうだと思います。IPSIの別のワークショップでも、別の形で浮上してきました。効果的なアウトリーチというか、エクステンションをどう進めるか。ただ集めるだけ、ただ流すだけではだめなんですよね。。。
現在、簡単な開催報告がSatoyamaイニシアティブHPにアップされています。まもなく、より詳しい報告がアップされる予定です。
http://satoyama-initiative.org/en/27-29-may-2014-the-satoyama-initiative-european-regional-workshop-in-florence/

【国連気候変動会合】2014年ボン会合開幕!

イメージ
副代表 兼 気候変動プログラムディレクターのYです。毎年この時期にボンで開かれる、UNFCCC会合に参加しています。本会合は、毎年11月末~12月初旬に開催される国連気候変動枠組み条約(UNFCCC )COPに向け、気候変動を科学的、また対策の実施的側面から平行して協議をしていく、貴重な会議です。今年はペルーの首都リマで開催されるCOP20に向け、今回も多くの国々が参加し、多くのアジェンダを少しでも前に進めるべく、毎晩遅くまで会議が続いています。
 気候変動枠組み条約では、2015年冬にパリで開催されるCOP21において、全世界が参加する新たな気候変動対策の枠組みに合意しなければなりません。そうです、あと、もう、一年半しかないのです!今年は春にIPCC第5次評価報告書を最終化するための会議が横浜でも開催されました。IPCC第4次評価報告書の時と比べ、さらに進んだ気候変動に対峙するためには、人間の叡智を結集しより一層の努力をしなければ、地球がますます温暖化にさらされることが明らかになりました。
 例年ボン会合に参加していますが、今年はCOP20の開催国であるペルーの展示がひときわ目を引きます。ペルーの環境大臣も閣僚級会合に参加し、ペルーでのCOP20での成功に向けた決意を表明しました。日本からは、北川環境副大臣が参加。CIジャパンを含む日本で気候変動に関わるNGOのネットワークは、副大臣に「日本の2030年目標の設定をなるべく早急に、より開かれたプロセスで開始して頂く」ために、要望書を手渡しました。
 今回の会議から、いよいよ2015年合意に向け、ダーバンプラットフォーム (ADP)の本格的な協議が進むすことが期待されています。今までADPは各国が腹の探りあいという感じで、大変スローペースで協議を進行してきました。このボン会合からスピードアップしないと、来年のパリでの合意がより難しい交渉になります。現地時間の土曜日から開始されるADPの会合に、注目が集まっています。
 CIが多くの途上国ですでに気候変動イニシアチブとして実施する「森林保全」や「適応策」の交渉も、様々なテーマで同時並行に交渉が進んでいます。森林減少は、地球上の温室効果ガス排出量の、約11%にものぼります。農業セクターなど、より幅広い「土地利用セクター」からの排出は、約25%にのぼります。人口が増加し続ける地…