カンボジアの森で採れるもの
カンボジアの真ん中に広がる森に行ってきました。衛星画像で見ると、カンボジアには濃い緑の大きな塊がいくつかあります。その中の一つであり、唯一、低地に残る森です。様々な原因で木が切られ、森が失われる中、私たちは、地元コミュニティ、政府、地元NGOと協力して森を保全する準備を進めています。そのための第一歩は、もちろん、森を知り、そこに暮らす人々を知ることです。
以前、「カンボジアの森で寝る」でも書きましたが、今残っている森というのは、ほぼ確実にへんぴな場所にあります。ホテルから日帰りで見るとなると、どうしても限定的になってしまいます。今回は、森で一泊(いわゆる本格的なキャンプ)、そして地元コミュニティのお家に一泊しました。
バイクで移動しながら森の様子や行き交う人々に触れ、地元コミュニティの人たちとCIカンボジアスタッフの対話に耳を傾け、川で体を清め(シャワーなどないので)、村をのんびり歩いたり、日も明けない3時頃からけたたましく鳴く鶏を食べてしまいたくなったり。五感で森と人々の生活を感じる旅だったのですが、このブログでは、森を歩いたときに地元の人たちが教えてくれた、森で採れるもの(非木材産物、Non Timber Forest Product、業界では、略してNTFPと言います)について書きたいと思います。
まずは、樹脂。樹脂?と思われるかもしれません。私も思いました。樹脂は、防水剤、シーラント、ペンキ、はたまた香水や薬として、実は、何百年もの間、世界中で使われている非木材産物です。身近な漆(液体)や松ヤニ(固体)も樹脂です。カンボジアでも液体の樹脂と固体の樹脂が採取されていますが、特に重要なのは、液体樹脂で、今回訪れた村をはじめ、この森に暮らす多くの村で主要な現金収入源になっています。家の壁や船の塗装に主に使われ、ベトナムやタイにも輸出されています。また、新興国での建設ラッシュ、世界的な自然志向の高まりにより、自然素材である天然樹脂への需要が高まるとも予想されています。
この辺りでは、落葉樹林ならDipterocarpus intricatus、常緑樹林ならDipterocarpus alatusから樹脂が採れるのですが、落葉樹林で採れる樹脂の方が透明で、高く売れるそうです。全く根拠はないのですが、この価格の上下関係は、意外でした。カンボジアで二つのタイプの森林…
以前、「カンボジアの森で寝る」でも書きましたが、今残っている森というのは、ほぼ確実にへんぴな場所にあります。ホテルから日帰りで見るとなると、どうしても限定的になってしまいます。今回は、森で一泊(いわゆる本格的なキャンプ)、そして地元コミュニティのお家に一泊しました。
バイクで移動しながら森の様子や行き交う人々に触れ、地元コミュニティの人たちとCIカンボジアスタッフの対話に耳を傾け、川で体を清め(シャワーなどないので)、村をのんびり歩いたり、日も明けない3時頃からけたたましく鳴く鶏を食べてしまいたくなったり。五感で森と人々の生活を感じる旅だったのですが、このブログでは、森を歩いたときに地元の人たちが教えてくれた、森で採れるもの(非木材産物、Non Timber Forest Product、業界では、略してNTFPと言います)について書きたいと思います。
まずは、樹脂。樹脂?と思われるかもしれません。私も思いました。樹脂は、防水剤、シーラント、ペンキ、はたまた香水や薬として、実は、何百年もの間、世界中で使われている非木材産物です。身近な漆(液体)や松ヤニ(固体)も樹脂です。カンボジアでも液体の樹脂と固体の樹脂が採取されていますが、特に重要なのは、液体樹脂で、今回訪れた村をはじめ、この森に暮らす多くの村で主要な現金収入源になっています。家の壁や船の塗装に主に使われ、ベトナムやタイにも輸出されています。また、新興国での建設ラッシュ、世界的な自然志向の高まりにより、自然素材である天然樹脂への需要が高まるとも予想されています。
この辺りでは、落葉樹林ならDipterocarpus intricatus、常緑樹林ならDipterocarpus alatusから樹脂が採れるのですが、落葉樹林で採れる樹脂の方が透明で、高く売れるそうです。全く根拠はないのですが、この価格の上下関係は、意外でした。カンボジアで二つのタイプの森林…