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【気候変動:COP21特集ブログシリーズ(2)】
自然は気候変動の適応に対して、どのような役割を果たせるでしょうか?
CIの気候科学者、デイビッド・ホールへの3つの質問

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猛暑や非常に強力な台風、記録的な豪雨など、私たちの日々の生活の中にも極端な気象現象を感じることが増えてきました。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次報告書は、気候変動は既に人々や自然に影響を与えており、今後さらに気候変動が進むと、より深刻で不可逆的な影響が発生すると述べています。

【気候変動:COP21特集ブログシリーズ】の第2弾では、「生態系を活用した適応策(EbA)」を取り上げ、気候変動への適応において自然が果たしうる力について考えます。そして、私たちが気候変動に適応するためにどのように自然を活用していけばいいのか、COP21でどのように取り扱われる見込みなのかを説明します。

※以下のブログ記事は、CI本部の記事「How nature can help us adapt to a changing climate: 3 questions for David Hole」を日本語にしたものです。文:SARAH HAUCK

説明するのは難しく、測るのはもっと難しい。でも、気候変動に取り組む際の希望の一つと考えられていること。いわゆる「自然を活用した対策(nature-based solutions)」は、私たちが将来の気候変動に備えるための最善の方法の一つです。

CIの気候科学者であるデイビッド・ホールが、科学者や気候変動政策通が「生態系を活用した適応策(EbA)」と呼ぶこれらの方法がなぜ気候変動交渉で大きな位置づけを持ちつつあるのか、この対策が私たちにとってどのような意味を持つのかを説明します。

質問:「自然を活用した対策」は、自然にとっても人間にとってもいい気候変動適応策のように聞こえます。なぜ私たちはこれについてあまり聞かないのでしょうか?

回答:24時間メディアが動いている今の世の中、私たちは短いメッセージを求めがちです。しかし、EbAは時に複雑で、微妙なニュアンスを伴うものです。メディアはニュアンス的なものはあまり取り扱いません。なぜなら、一般の人々はそのようなものを理解しにくく、詳しく知りたいとは思わないからです。沿岸部に住むコミュニティを守るマングローブ林のような例は説明しやすいですが、他のEbAの事例はそれよりずっと複雑です。

例えば、ブラジルの東岸の沖で、私たちはアオブダイの保全に取り組んできました。アオブダイは藻を食べ、そこにあ…

【気候変動:COP21特集ブログシリーズ(1)】
気候変動交渉について知っておくべきこと:CI気候政策担当ディレクター、シャイラ・ラグハへの3つの質問

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11月30日から12月11日にかけてフランス・パリで開催される気候変動交渉COP21に向けて、CIの気候変動に関わる業務やメッセージを、【気候変動:COP21特集ブログシリーズ】として、連続してお伝えします。第1回目となる今回は、CIで気候政策担当ディレクターを務めるシャイラ・ラグハ(Shyla Raghav)への、気候変動交渉についての3つの質問とその回答です。来週にせまるCOP21開催を前に、今回の交渉のポイントや予想される結果について説明しています。

※本ブログ記事は、CI本部の記事「What you need to know about the Paris climate talks:3 questions for Shyla Raghav」を日本語にしたものです

文:MOLLY BERGEN




編集メモ:11月13日にパリ市内でテロ事件が発生しましたが、国連は気候変動交渉会議の開催を約束しています。フランス首相、マニュエル・バルスの言葉を借りれば、“会議は開催されます。なぜならそれは人類にとって不可欠だからです。”

2009年にコペンハーゲンで行われた気候変動枠組条約締約国会議では、期待されていた世界共通の気候変動合意を生みだすことができなかったため、参加者たちは新しい期限を2015年に設定しました。このため、パリで開催される第21回締約国会議(COP21)には、実際的な行動計画への合意に高い期待が寄せられています。CIの気候政策担当ディレクターのシャイラ・ラグハが、気候変動交渉では何がポイントでどんな結果が予想されるか、説明します。


質問: この会議が「第2のコペンハーゲン」とならないための課題は何でしょうか? 回答: この会議がそうなってしまうことはありうると思いますが、可能性は低いと思います。世界の状況が6年前と変わっているからです。気候変動に対する意識と懸念は6年前よりも高いレベルで政府にも民間にも共有されており、生命を脅かすほど深刻な脅威であることを私たち皆が理解しています。長引く干ばつ大規模な嵐海面の上昇など、気候変動による問題が次々と発生していくなかで、この問題が決して将来のものではないと考える国や地域、企業が増えています。気候変動はまさに今現在起きている問題であり、早急な解決策が求められているのです。また人々は、気候変動との戦いとは単なる緩和策や…

CEPFセミナーのレポート

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(追記あり)
 前回のポストでお知らせしていた、「クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF)~生物多様性保全の現場から、持続可能な開発目標(SDGs)の実施への貢献~セミナー」のご報告です。


 11月20日(金)、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)において、CEPF事務局長であるオリビエ・ラングラン氏による、セミナーが開催されました。






 CEPFの概要、役割、活動地域、日本とのかかわり、過去15年間の成果、愛知ターゲットへの貢献、具体的な事例紹介などを、わかりやすく解説していただきました。当日使用されたプレゼンテーション資料は、こちらのページからダウンロードしていただけます。
http://www.conservation.org/global/japan/Pages/CEPFseminar_Nov2015.aspx


(追記)また、セミナーの最後に、チュニジアで作成された動画の紹介もありました。こちらから、ぜひご覧ください。
http://www.cepf.net/jp/news/top_stories/Pages/Video.aspx#.V3NdzvmLTIV




 プレゼンテーション後の質疑応答は以下の通りです。


Q1:CEPFがサポートするプロジェクトはどのように選考されるのですか。
A1:まず、エコシステムプロファイルを作成します。これは戦略的なドキュメントで、特定のホットスポットでの現在の状況を分析する内容となっており、どういった方向性に進んでいくか、ということが含まれています。
 エコシステムプロファイルが完成したら、関心表明書(call for proposal)を出していただくよう募集をかけます。特定の戦略の方向性に合っているプロジェクトを考えている団体が応募してくるので、専門家で形成するグループが、エコシステムプロファイルに一番合致しているプロジェクトを選出します。
 選考プロセスには非常に透明性があります。世界銀行のルールに準拠しており、最も実現性、成功性の高いものを選択します。すべてのエコシステムプロファイルはWEB上で公開されているので、誰でも見ることができます。


Q2:プロジェクトが終わった後、どのような関係性を継続していますか。
A2:CEPFはいくつかの異なった形でのサポートをしています。テクニカルサポート、ファイナ…

クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF)~生物多様性保全の現場から、持続可能な開発目標(SDGs)の実施への貢献~セミナーのご案内

クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF)は、日本政府、世界銀行、地球環境ファシリティ(GEF)、マッカーサー財団、コンサべーション・インターナショナルなどが共同で出資・運営する、途上国における生物多様性ホットスポットを保全するための国際的な基金です。生物多様性ホットスポットとは、地球上で最も生物多様性が豊かでありながら脅威にさらされている地域を指し、世界中で35ヵ所が指定されています。

来る11月20日(金)、コンサベーション・インターナショナル・ジャパンは、CEPFのオリビエ・ラングラン事務局長を迎え、「クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF):生物多様性保全の現場から、持続可能な開発目標(SDGs)の実施への貢献」と題するセミナーを開催致します。

CEPFはこれまで92カ国、約2,000のNGOや現地コミュニティ組織などに対して直接資金を提供し、ともに生物多様性の保全に取り組むことで、愛知ターゲットの達成に貢献してきました。市民社会の声、影響力、行動に力を与えることがCEPFの取り組みの特徴であり、今後、SDGsの実施に向けて大きな役割を果たしうると考えています。

今回のセミナーでは、途上国のプロジェクトの現場の様子を中心に、CEPFの活動における市民社会が果たす役割の重要性、小島嶼国(SIDS)の貧困削減への貢献なども含めてお話致します。CEPFは日本の組織がお持ちの知見にも大きく期待しており、日本のNGOからの助成金へのご応募にも期待しているところです。本セミナーでは、日本語への通訳がつきます。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

                       記

日時:  11月20日(金) 午後1時30分から午後3時
場所:  地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F
http://www.geoc.jp/access/

【プログラム】 

・挨拶:日比保史/コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 代表理事

・講演:オリビエ・ラングラン/CEPF事務局長
「クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF):生物多様性保全の現場から、持続可能な開発目標(SDGs)の実施への貢献」

・質疑応答

言語:  英語・日本語 …