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SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ総会(IPSI-6)に参加して

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生態系政策マネージャーのYNです。

1月12日から14日にかけて、カンボジア・シェムリアップで、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)の第6回総会とパブリック・フォーラム(IPSI-6)が開催されました。アンコールワットの町として観光が主要産業のシェムリアップが、SATOYAMAどう関係するのか?疑問に思う人も多いことでしょう。私も深い関係があるとは考えていなかったのですが、初日のプレゼンから、上流の森林から寺院を支える基礎から下流のトンレサップ生物圏保護地域まで、実は非常に深い関係があることを知りました。まず、アンコールワットは非常に重い砂岩を積み上げた寺院ですが、基礎は砂地です。この不安定な基礎を強固なものにしているのが水。寺院の周りに巡らせた堀から水がしみこみ、基礎が固められているということ。寺院だけでなく、周りの木々も、その水で潤い、成長することができるのだそうです(14日のエクスカージョンでは、400年間水がなかった堀に水を再生する取り組みがなされている寺院も訪れました)。堀を巡らすことで文化も自然も栄える。古人の知恵ですね。アンコールワットは、3つの川の流域にまたがるということで、実は水に支えられた寺院なんですね。そうすると、上流の森林が重要であることはすぐにお分かりでしょう。また、その水はトンレサップ湖に流れ込み、生物の宝庫を形成するので、上流から下流まで、きれいに繋がっているのです。

そのような地で開催された今回のIPSI-6。カンボジア環境省の長官の挨拶で始まりました。一番の課題はIPSIの行動計画(Plan of Action)の中間評価です。行動計画の4つの戦略目的ごろにグループに分かれ、事例発表と議論がなされました。4つの戦略目的とは、①里山的環境(IPSIでは、SEPLS=Socio-Ecological Production Landscape and Seascapesと呼んでいます)についての知識を高める、②SEPLSが直面する危機の原因に対処する、③SEPLSからの便益を高める、④必要な資金的、人的、組織的リソースを強化する、です。私は、2011年のIPSI-2で一緒にセッションを担当してからの友人であるインドの研究者と一緒に④の課題のグループのファシリテーターをしました。リソースの課題は、資金とキャパビル…

環境ワークショップ レポート 第1回目「気候変動」
~CIジャパンとスターバックス コーヒー ジャパン新宿東地区の新しい取り組み~

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こんにちは。広報の磯部です。
今日は、CIジャパンとスターバックスの新宿東地区の店舗が新たに始めた取り組み、環境ワークショップ第一回目についてレポートします。



CIとスターバックス

CIとスターバックスは、1998年より米国の本部(本社)間でパートナーシップが始まり、その後、コーヒー豆の倫理的な調達ガイドラインである、「C.A.F.E.プラクティス」の開発から、パイロット農園の運営、コーヒー農家や生産地を支援するための小規模融資基金の創設や、気候変動適応プロジェクトの実施など、これまでグローバルなパートナーシップにより、様々な取り組みを共に実施しています。
そのような中、スターバックスは同社が宣言していた通り、2015年までにコーヒー豆の倫理的な調達比率を99%まで達成しました。スターバックス コーヒー ジャパンは、昨年の9月9日に、99にちなみ99%達成を記念した1日限りのキャンペーンを実施し、店頭ではスタッフの方たちが描いた思い思いの‘99’マークがカップに記されました。

今回の環境ワークショップは、本社で従業員向けに開かれた99%達成を祝うイベントでの出会いがきっかけで始まったのでした。

きっかけは・・・

CIジャパンのオフィスは新宿にあります。新宿には、何店舗かのスターバックスがあります。もともとコーヒー好きのわれわれは、スターバックス店頭によく足を運んでいたので、イベントに出席されていた新宿地区の方々を見つけて早速ご挨拶へ行きました。“ご近所つながり”ということで、話は盛り上がり、「ローカルレベルで何かやりたいですね~」「ぜひぜひ~!」といった流れで、話はトントン進み、具体的に企画が進んでいきました。
私たちがグローバルで取組んでいる、持続可能な社会の構築へ向けた努力について、ローカルなレベルで何ができるか?今回私たちが考えた、新たな共同企画は、互いに理解を深めること(環境の話、コーヒーの話)、そして、その理解を世間に広めること、というコミュニケーションの取り組みでした。


いざ当日!
スターバックスでは、もともと従業員同士が学び合う内部勉強会の文化がありました。今回は、その機会を利用したワークショップで、スターバックスのスタッフの方々に環境ワークショップへ参加してもらい、そこで受けた“パッション“を店頭で伝えてもらう、という企画内容です。記念すべき第一回目は…

【気候変動:COP21特集ブログシリーズ(5)】
パリ協定の勝者は「森林」!

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新年あけましておめでとうございます。昨年は「持続可能な開発目標(SDGs)」や「パリ協定」の採択など、世界のすべての国々が一丸となって地球環境を守っていくための枠組みができた、歴史的な1年でした。今年はそれらを実施に移す大事な年になります。CIジャパンでは、自然の恵みを将来の世代につなぐために、これからも持続可能な社会の実現を目指して取り組んでまいります。今年も多くの皆様といろいろな機会にご一緒できることを楽しみにしております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、新年第1回目のブログでは、昨年から継続してお伝えしてきた【気候変動:COP21特集ブログシリーズ】の第5弾(最終回)として、CIの目から見たCOP21の成果をお伝えします。日本ではあまり報道されていませんが、自然を活用した緩和策の一つである「森林の減少と劣化に由来する排出の削減(REDD+)」は、パリ協定に独立した条文(第5条)として含まれました。これは、途上国にはREDD+の実施を通して、先進国にはその支援を通して、森林保全を通した気候変動対策の強化を求める、国際社会からの強いメッセージになっています。今回のブログでは、CIのREDD+専門家であるスティーブン・パンフィルによるパリ協定への評価と、今回のCOP決定を受けてREDD+のスケールアップのために何を行うべきかをお伝えします。

※以下のブログ記事は、CI本部の記事「A big winner in the Paris Agreement: Forests」を抄訳したものです。文:CASSANDRA KANE


森林は、パリ協定で大きな勝利をおさめました。

パリ協定の前身である京都議定書では、森林減少を抑えることに対してインセンティブを付与する仕組みを作ることができませんでした。しかし、新しい合意には、REDD+と呼ばれる「自然を活用した気候変動対策」が明確に含まれています。

「森林の減少と劣化に由来する排出の削減」の短縮形と、森林の保全と持続可能な管理という追加的な特徴を表す「+」を合わせた「REDD+」は、コミュニティや地域、国が手付かずの森を守り、森林減少による炭素の排出を防ぐ資金的なインセンティブを提供します。熱帯林には、世界の炭素の4分の1が蓄えられています。そのため、熱帯林を切らずにおくことは世界の気温上昇を2度未満に抑えるために…